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2024-01-13

ご結婚5周年を記念したペアシグネットリング

こんにちは。KUBUSの斎藤です。

先日のブログ『希望のひまわり』を掲載してからそれに対する反響を頂いています。有難うございます。自分の言葉が誰かに届くって嬉しいですね。

今回はご依頼品の紹介です!

オーダーメイドシグネットリングにおいて、シグネットリング本体(形状、素材、号数など)については、制作開始前でも打ち合わせの中でご依頼くださる方と僕との共通認識としてこんな姿になるだろうとある程度イメージできますが、最もそれが難しいのがモノグラム等の彫刻デザインです。

事前に用意されているフォントやモチーフ等から選ぶような決定方法であれば単にメニュー表から選ぶだけですが、KUBUSは各ご依頼ごとにオリジナルで彫刻デザインを作成させていただいておりますからそうした明確なメニュー表を用意することができません。

ですが、だからと言って何も基準がないのではなく、『モノグラムの手彫り彫刻』や『紋章の手彫り彫刻』で紹介をしているように、これまでの作品の傾向からデザインを大まかにいくつかの方向性に分けることでご依頼をくださる方とKUBUSとでこれから向かう方角を確認し合うことができるようにしています。

選択式のようにはっきりとゴールの景色が分かっている状態で歩んでいくことはできず、方角を共有できるに留まりますが、それこそがオーダーメイドシグネットリングの醍醐味であり、そこに特別なシグネットリングを生み出すための可能性が宿っています。ご依頼くださるお一人お一人とKUBUSとの共鳴によって他にはないシグネットリングが誕生するのです。

今回のブログでご紹介するのも、まさにそうした共鳴によって生まれたシグネットリングです。ご結婚5周年を記念するペアシグネットリングを制作させていただきました。仕上がりまでの物語を通じて、意味や想いが沢山詰まったシグネットリングの魅力が皆さんにも伝われば嬉しいです。

普段はメールでの打ち合わせがほとんどなKUBUSですが、ご依頼にあたってお二人で工房へお越しくださり直接お会いして打ち合わせをさせていただきました。

シグネットリング本体は「形状:Rectangle(Face size:13mm×11.5mm)」「素材:Silver925」。手彫り彫刻はお二人のイニシャル「TA」に模様やモチーフを組み合わせた ”紋章のようなデザイン+模様やモチーフ(『モノグラムの手彫り彫刻』内④の方向性)”のモノグラムに決定。

ここからは制作モードに突入です。お二人から伺った想いをシグネットリングとして表現していきます。

まずはシグネットリング本体の造型作業から。今回は形状だけでなくフェイスサイズもお揃いなので、二つ並べた時にピシッとお揃いな姿となるように造型していきます。

造型作業中のKUBUS斎藤

できました。

ペアシグネットリング造型作業完了

ペアシグネットリング造型作業完了_2

今回は造型作業が完了した段階で一旦お送りして途中フィッティングを行っていただきました。(※途中フィッティングは往復送料のご負担をお願いしております)

シグネットリング本体の制作と並行して進めていたモノグラムデザインの作成も完了し、お二人へご提案。

文章だと『モノグラムデザインの作成も完了し』なんて簡単に言っていますが、彫刻デザインの作成はKUBUSの制作工程の中で最も生みの苦しみを感じる瞬間でもあります。
ですが、見た目も美しく意味も想いもしっかり込められたと思えるデザインが描けた時や、それを見てご依頼くださった方が感動してくれた時の喜びはひとしおです。

そうして作成したモノグラムデザインをこの後の彫刻に備えてシグネットリングへ下書きしていきます。

「TA+アイビー」モノグラムデザイン下書き

この下書きの段階では書き込んでいない部分もありますので、モノグラムの全貌はこの後のお楽しみ。

それでは、いよいよ彫刻です。

先程は彫刻デザインの作成に最も生みの苦しみを感じると書きましたが、デザインを立体作品にするのが彫刻です。つまり、デザインの作成は彫刻のための準備に他なりません。いくらデザインが優れていても良い彫刻ができていなければ作品としての説得力がなくなってしまいますし、デザインに問題があれば彫刻によってそれが文字通り浮き彫りになってしまいます(シグネットリングに施す彫刻は沈み彫りですが、、、笑)。

作成したモノグラムデザインの魅力を最大限引き出すように、そして、お二人の想いを刻み込むように彫刻を行っていきます。

今回のデザインは左右対称なので、バランスが崩れないよう今まさに彫っている箇所だけでなく全体の様子も常に気にしながら。

ふぅー。無事に一つ彫り終えました。

「TA+アイビー」モノグラム_一つ目彫刻完了

彫り終えた方と見比べながらもう一方も。同じように彫るのにはまた違った神経も使います。

よし、彫れました。

「TA+アイビー」モノグラム_二つ目彫刻完了_二つ並べた写真

「TA+アイビー」モノグラム_スタンプ_正面

「TA+アイビー」モノグラム_スタンプ_斜めから_彫刻の深さが分かるように

お二人のイニシャル「TA」と「アイビー」を組み合わせて作成させていただいたモノグラムです。

アイビーはウコギ(”五”加木)科の植物で、「永遠の愛」という花言葉を持ちます。生命力が強く、枯れずに伸びていく姿からこうした花言葉がつけられたそうです。また、「誠実」といった花言葉も持っており、これはアイビーの地に足を付けて伸びていくような姿が由来だそうです。英語では「wedding love(夫婦愛)」の花言葉も持ち、ご結婚5周年記念にピッタリだと考え、アイビーをお二人のイニシャルと組み合わせました。

直線的で尚且つ線にも太さを持たせながら強く芯の通った姿にすることで”変わらない”ということを表現し、また、それが意固地な姿を表すものとならぬよう、曲線を使い広がりのある様子も入れることで”成長”や”柔軟さ”を、そして、しっかりと組み合うようにした「TA」によって”お二人で力を合わせて共に進む姿”を表現していきました。

四つ角にお二人を祝福するようにアイビーの葉やツタを入れましたが、実はアイビーはこれだけでなく、「TA」自体も大きなアイビーの葉を表しています。主役である「TA」で大きな一枚の葉を、そして、それに四枚の葉を加えた合計五枚のアイビーの葉を描き、お二人のご結婚5周年記念を表現させていただきました。

仕上げ研磨をしたら遂に完成です!

ご結婚5周年を記念したペアシグネットリング_完成写真

ご結婚5周年を記念したペアシグネットリング_完成写真2

ご結婚5周年を記念したペアシグネットリング_完成写真_シーリングスタンプ

ご結婚5周年を記念したペアシグネットリング_完成写真_シーリングスタンプ

ご依頼くださったKさまご夫妻、この度は本当に有難うございました。『想像以上の出来映え』とのお言葉に思わず小さくガッツポーズをしてしまいました。ブログの冒頭でも書きましたが、共鳴なくして特別なシグネットリングは生み出せません。細部にまで意味や想いがこもったシグネットリングにすることができたのは、お二人が真剣に向き合ってくださったからです。これからもお二人らしく歩んでいくことができるよう願っております。制作させていただいたシグネットリングがその力に少しでもなれたら嬉しいです。

それでは、また次回のブログでお目にかかりましょう。今年は去年よりも多く更新できるといいな。笑

2024年1月30日追記 お二人の着用写真も皆さんにお裾分けです。やっぱりシグネットリングっていいなぁ〜。これからも末長くお幸せに^^

ご結婚5周年を記念したペアシグネットリング_ご着用写真

KUBUS 斎藤

【Gallery】【Wedding Anniversary Signet Rings】Hand Engraved Rectangle Signet Ring(Sv925) 「TA+アイビー」

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