2019-12-03

【Semi-custom made】Brass×Silver Combination Signet ring(S)(engraved)

こんにちは。KUBUSの斎藤です。

今回はKUBUSでレギュラー展開している『Brass×Silver Combination Signet ring(S)』のカスタムメイドのご注文を頂きました。

リング自体のシルエットはそのままに、ご希望のイニシャルをフェイス部分に手彫りするというのが今回のミッション。

この『Brass×Silver Combination Signet ring』、見た目はシンプルなシグネットリングですが、実は他のシグネットリングとは一味違うんです。どこが違うのかはこの後紹介しますが、KUBUSでレギュラー展開している中でも制作難度が高く、それに加えて手彫りも控えてるもんだから作る前からドキドキです。笑

ですが、ビクビクしていてもしょうがないので手を動かしていきましょう。

早速、他のシグネットリングとの違いをお伝えします。それは”プラモデルのように作っていく”というところ。ただ、プラモデルと大きく異なるのはパーツ自体も一から作る必要があるということ。今回の指輪は3つのパーツから成り立っています。それを地金から綺麗に切り出し、適当な角度に曲げ、ロウ付け（溶接）をし、組み立てることで形作っていきます。

どんなパーツなのか紹介しようかと思ったのですが、制作に夢中で撮影を忘れてしまいました、、、。笑

ちょいとワープします。3つのパーツを組み合わせた姿がこちら！

自分で作っておきながら、元は平らな板の状態だったなんて不思議です。

丁寧にヤスリがけをして仕上げ磨きの手前で一旦ストップ。

もうひと勝負残っているイニシャルの手彫り作業へと移ります。ご注文くださった方にこちらから何パターンかモノグラムの提案をさせて頂き決定したデザインを彫っていきます。

ここでKUBUSのモノグラムについて簡単にご紹介。モノグラムを彫る時というのは、事前にA〜Zまでのフォントが決まっており、それをただ並べるだけというのが一般的です。しかし、KUBUSでは、よりオリジナルの指輪に仕上げたいという思いから、その都度モノグラムをオリジナルでデザインしています。どこでもできる指輪を作っててもしょうがないですからね。

さて、制作に戻りましょう。例によって失敗できないプレッシャーから手が震えて仕方がありません。しかも今回のシグネットリングは、その工程の複雑さから制作にかなりの時間を要するため、「手彫りに失敗してしまったらまたあの工程をやり直さなければいけない」なんて考えてしまうと、、、。いけませんいけません。そんなことは忘れてしまいましょう。深呼吸をし、手の震えをなんとか抑えながら彫っていきます。電力を一切使わない完全な手彫りだからグッと力を入れる必要がありますが、無理な力を入れないようゆっくりゆっくり。

よーし、できた！！

今回ご注文頂いたモノグラムはTとKの２文字でした。

後は仕上げ磨きをすれば、完成です！！！

【Semi-custom made】Brass×Silver Combination Signet ring(S)(engraved)完成4

裏側にはこっそりKUBUSサインも手彫り。

実は『Brass×Silver Combination Signet ring』を考案した当初は、フェイス部分への手彫りをしないつもりでした。それは、フェイス部分にピッタリと埋め込んだ真鍮素材を主役にするため。完成直後は真鍮部分があまりにも馴染んでおり、その存在感は薄いのですが、時間が経つにつれて色が変化し主役に踊り出る姿を楽しんで欲しい、そんな真鍮の魅力に触れて頂きたいという理由から手彫りすることを避けていました。

しかし、今回このデザインへの手彫りのご依頼を頂きやってみると、これもやっぱりカッコいい！シグネットリングですからね、手彫りが似合わない訳がありません。

よしっ！KUBUS特製ラッピングをしたらいってらっしゃい！

ご注文頂いたA様、この度は本当にありがとうございました！制作中の様子をInstagramでご覧になりワクワクしながら待ってくださっていたと教えて頂き、完成を待つ間も楽しんで頂けたのかなと嬉しかったです。プレゼントされた彼氏さんも喜ばれていたということでほっと安心しました。そして、プレゼント後頂いたありがたいお言葉本当にありがとうございます！今でも制作に疲れた時に読み返してはパワーをもらっています。是非次回はA様ご自身が着用される最高に素敵な指輪を作らせてください(^ ^)

最後に、ご注文くださった方から送って頂いた彼氏さんの着用写真を皆さんにもおすそわけ。