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2021-12-18

ご家族の絆を表すシグネットリング

こんにちは。KUBUSの斎藤です。

ちょうど来週の今日はクリスマスですね。山の中の工房にこもって日々制作を行なっていると、そういった季節のイベントの雰囲気を感じられないままに、気付くと過ぎてしまっていたなんてこともしばしば。でも、クリスマスだけはいくつになってもワクワクしてしまいます♪最近YouTubeに掲載した映像のBGMをクリスマスソングにしてみたりしながら、こっそりと楽しんでいます^^

ジュエリーの中でも歴史が深く、特にヨーロッパの文化を語る上で切り離すことができないシグネットリング。ということはつまり、キリスト教とも密接な関係にあります。そう、クリスマスに関連があるとも言えますね。

KUBUSでは”ご着用くださる方を表す指輪”としてシグネットリングを捉えていますが、こうした歴史や文化の側面から楽しむことができるというのもシグネットリングの大きな魅力の一つです。

シグネットリングは不思議な力を沢山秘めています。それはまるで歴史や文化や芸術など様々な世界を飛び回ることができるパスポートのよう。皆さんにもそれを楽しんでもらえたらいいな。

実はKUBUSのHPにはシグネットリングの歴史を書いたページもあるんです。ご存知でしたでしょうか?リンクを貼っておきますね(^^)

The-history-of-signet-ring-icon

普段は知識をひけらかすようであまりしていないのですが、マニアなもんで結構シグネットリングにまつわるあれこれ詳しいんです。笑 少しずつこのページも充実していけたらなと考えてます。

今回紹介をするのは“ご家族の絆を表すシグネットリング”。印台部分に手彫りしたモノグラムだけでなく、全体を通してその大切な意味を込めて制作させて頂きました。

まずはシグネットリングのシェイプ(形状)を決めていきます。と言っても、KUBUSのシグネットリングのフェイス形状はOvalやOctagon、Square、Circle等、様々です。更にはフェイスサイズや腕部分にくびれをつけるか、その太さはシャープな方がお好みか、全体の厚みはどうしようか等々、その道の多さから皆さんを悩ませてしまうことも、、、。汗(もちろん、全てをカチッとご指定頂かなくても、ある程度方向性を決めて「あとはお任せ!」ということでも大丈夫ですよ(^^)そうしてくださる方が多いのでご安心ください♪お任せあれ!!)オーダーメイドシグネットリングブランドだからこそとその過程も楽しんで頂けたら嬉しいです。

今回ご依頼をくださった方とは、サンプルをお送りしながらZoomやメッセージでのコミュニケーションを重ね、どのようなシグネットリングにしていくか一緒にその輪郭を描いていきました。

そうして決定したご依頼内容は、「Rectangleシェイプ(Face size:13mm×11mm)」「素材はK18YG」「手彫り彫刻は3箇所(フェイスへ「IM」のモノグラム、側面へ「M」、そして裏面へ「S」)」。

一緒に考えると言っても、ここまではどうしてもオーダーくださった方に悩んでもらうことが多くなってしまいがち。ですが、ここからは僕が頭と心を捻り、絞り、生み出す番です。

その苦労を見せるのは格好悪いので造型ができた姿から。ジャン!

造型作業完了

この姿になるまでには結構な時間を要するんですが、その過程はかな〜り地味なんです。一気にシグネットリングの姿が現れる訳もなく、少しずつ形作っていく必要があります。ある程度形になってきたら、そこからが更に地味!笑 コンマ1mm削るか削らないか、ここのカーブをより滑らかにするためにあと数回ヤスリをかける、みたいな領域。非常に大切な工程ですが、見せたくない部分と見せても仕方がないくらいに細かい作業で構成されているので、こうしていつもジャン!としてます。笑

シグネットリングの造型作業と並行して進めていたモノグラムのデザイン。事前にどのような雰囲気のモノグラムが良いかをお伝え頂きまして、それに合わせて数パターンのデザインを描かせて頂きました。

そこから栄えある手彫りモノグラムデザインに選んで頂けたのがこちら!

シグネットリングへIMのモノグラム下書き

ご夫婦のイニシャルである「IM」のモノグラムです。一文字一文字が整っているよりも、まるで「IM」で一文字のようにデザインすることで、ご夫婦が支え合っているような姿に。

デザインする時にはこうして意味を込めましたが、ここからは願いを込めるように手彫りしていきます。

一刀一刀を丁寧に、時には大胆に重ねることで、ようやく立体的なモノグラムとして姿を表します。

シグネットリングへのIMモノグラム手彫り完了

シグネットリングを作っているお店によっては”表面彫り(sarface cut)”と”深彫り(Seal(Deep) engraving)”を分けてご依頼を受けていることもあるようですが、KUBUSでは浅彫りのご指定がない限り、基本的には深彫りさせて頂いています。

それは僕が深く手彫りで彫り込まれたシグネットリングの姿が好きだから。という単純明快な理由です。笑 (永くご着用頂いても摩擦などによって手彫りが薄れて消えてしまわないというジュエラーらしい意味もありますが、「好きだから」の方が気持ち良いですし、それが本当に一番の理由なんです。KUBUSをやる上で、「その方がカッコイイから」とか「格好悪いからやらない」という風に決めること結構多いんです。楽に作る方法はいくらでもあるけど、こんなにも厳格にオーダーメイドなシグネットリングってやっぱりカッコイイ。だからやる。おっといけない。括弧内が長くなりすぎた。汗 それでは斎藤の心の声はこのへんでm(_ _)m)

その彫りの深さを表す写真がこちら。

IMモノグラム深彫り

もちろん、スタンプしてもしっかり。

IMモノグラムスタンプ

先程ご依頼内容をお伝えしましたように、今回はフェイスへの手彫りだけじゃありません。

続いては側面へお子さんのイニシャルである「M」を手彫りしていきます。もちろん、こちらもシグネットリングの形状やフェイスへ手彫りしたご夫婦のイニシャルのモノグラムに合わせてデザインさせて頂きました。

シグネットリング側面へMの手彫り

側面はフェイスとは異なり曲面になっているので、タガネの運び方にも違った工夫が必要なのですが、無事に彫り込むことが出来ました。

そして、続いて裏面は「S」を手彫りしていきます。もちろんこちらのデザインも、、、言わずもがなですね。笑 KUBUSでは当たり前に全てがオーダーメイドだから時々麻痺してしまいますが、かなりスペシャルなことだと思います^^

裏面へ手彫りするのもこれまたタガネ運びに工夫が必要。それだけではなく、固定方法からして違うんです。

フェイスや側面へ手彫りする時には「彫刻台」と呼ばれる道具に固定しながら彫っていくのですが、裏面となるとそうはいきません。左手の指先でガッチリとシグネットリングを持ち、右手にはタガネを握り彫っていきます。

こんな風に。

シグネットリング裏面に手彫りしている姿

シグネットリング裏面に手彫りしている姿2

この写真を見て、おっ!となった方はKUBUSフリーク♪先日のブログ『Jewellers sandbag』で紹介をした道具はこのためだったんです。自分で作った道具がこうしてご依頼品制作で活躍するのは一人の職人としてすごく嬉しいことです^^

Jewellers sandbagに気付いてもらいたいあまり、手元を拡大した写真を載せ忘れていました。次の写真でお分かり頂けるかな。

シグネットリング裏面に手彫りしている姿3

んー。これでもまだ見えにくいですね。汗 この後の完成写真をお楽しみにしていてください(^^)

各部への手彫りも無事に完了し、仕上げ磨きをしたら遂に完成です!!!

K18-レクタングルシグネットリング-完成

completion-photo-carving-on the-back-2

印台に刻まれたご夫婦のイニシャルである「IM」のモノグラムと、ご夫婦に寄り添うように側面へ手彫りした「M」がキラッと輝く姿、格別です。

completion-photo-carving-on the-back-3

一つのジュエリーとして素敵な姿であるのは大前提。そこにご着用くださる方のアイコンとなるような意味や想いが込められているか。それこそ真のシグネットリングとして欠かせない要素だと僕は確信しています。

裏面に彫った「S」はご依頼くださった方の苗字のイニシャル。ファミリーの愛がこっそりと、でもとても力強くご家族を守ってくれていることを表すように。

シグネットリング裏面へ彫ったS

シグネットリング裏面へ彫ったS-2

シグネットリング裏面へ彫ったS-3

綺麗に彫れたのが嬉しくて沢山写真載せちゃいました。

オーダーをくださったSさん、ご依頼本当に有難うございました!個人的なことでご心配をかけてしまいましたが、そんな時にかけて頂いた温かいお言葉にものすごく救われました。本当に有難うございました。Sさんの優しさとご家族を想う愛があるからこそ、こうして特別なシグネットリングを生み出すことができました。右側へ手彫りを追加させて頂ける日を楽しみにしていますね^^

シグネットリングはやっぱり愛の指輪です。

最後までご覧頂きありがとうございました!!

それではまた^^


KUBUS 斎藤

【Gallery】Hand Engraved Rectangle Signet Ring「IM、M、S」(K18YG)

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