【Bespoke Order】Hand Engraved Mellow Square Signet Ring(18ct Yellow Gold) 「SO」
こんにちは。KUBUSの斎藤です。
緊急事態宣言が地域によっては解除され、僕が住む神奈川県を含む首都圏でも近々解除がされるのではないかと言われています。正直もうコロナ自体はもちろん、それに関する政府や世の中のネガティブな動きに飽き飽きしていますが、解除されたからといって収束したわけではありませんので気をつけていきましょうね。
ただ、心を健やかに保つこともすごくすごく大切です。行動制限のストレスから心を病んでしまうことがないよう、心地の良い物事に触れ、今出来るコミュニケーションも大切に。
その一つの助けにKUBUSがなれば、私斎藤嬉しく思います。
ではでは、今回もご注文頂きましたスペシャルなシグネットリングの紹介をさせて頂きますよ〜!
KUBUSが頂くどのご注文にもそれぞれのドラマがあります。着けてくださる方が違えばそのストーリーも様々。本当はいつもそこを含めご紹介をしたいのですが、ご注文くださった方とKUBUSとの思い出として大切に心で抱きしめております。時々チラッと紹介することはあるんですけどね。
でも今回はもう少しお伝えしようかと思っています!^ ^
ご注文頂いたきっかけは、御結婚式がありそこでシグネットリングを着けたく、それまでに制作してもらえるところを探しているということでした。
ただ、その日がかなり差し迫っていて。そして、ご希望のデザインがあるということで見せて頂いたのが他ブランドのシグネットリングでした。
「んー。嬉しいけど、間に合わせられるかどうかかなりギリギリなラインだし、他ブランドのデザインをそのまま作る訳にはいかないよなー。でも新たなデザインの相談をしていたら間に合わせることができないかもしれない。どうしよう。」
迷いました。「できます!」とお受けしてご希望を叶えられたとしても、非常にわがままですが僕の心は満たされるのだろうかと。「ご注文くださる方とKUBUSとのコラボレーション」だなんてたいそうな看板を掲げておいて、KUBUSからボールを投げることをせずに形にしてしまって良いのかと。
そこでKUBUSからさせて頂いた提案は、「間に合うよう力は尽くすけれど、ダメかもしれない」「他と同じ物は作れないけれどKUBUSなりの”もっとこうした方が格好良い”を表現させてもらえませんか?」ということでした。
御結婚式に間に合うようにというご注文ですから、お門違いも甚だしいと思われてしまうことを覚悟の上で。「これで断られてしまったら諦めよう」と腹を括って。
これに対し頂いたお返事がなんと、「作品に対しての想いがわかり、よりオーダーしたいと思いました!」とのお言葉。
「ありがとうございます!!!」心が通じた嬉しさと有り難さで気合いはバッチバチ。この気持ちを僕はシグネットリングでお返ししなくては!
こうして今回のブログでご紹介するシグネットリングのご注文を頂くことができました。
素材は18ct Yellow Gold(K18YG)、手彫りするオリジナルモノグラムは「SO」、シグネットリングのシェイプは頂いた資料を参考にもっと格好良く。
KUBUSが考える、”これが格好良い”を表現したのがこちら。
この時点ではまだ粗削り段階なのですが、このまま突っ走ってしまうとKUBUSの価値観を押し付けるだけになってしまいますので、一旦ここでオーダーくださった方へ確認のご連絡。
「素晴らしい!」との最高の合格通知を無事頂くことができました!「でっしょ〜?( ´ ▽ ` )」だなんて一瞬ちょっぴり思ったのはここだけの話、、、笑
デザインが決定したら手彫りの前段階まで表面が滑らかになるよう、ひたすらヤスリがけ。
シグネットリングは曲線命ですので、手作業でヤスリがけをしていく必要があります。他の人はどうしてるか分かりませんが、手作業で行うことで細かい所にも気付けるということもあって、僕はその方が良いと思っています。
ある程度滑らかになりました。先ほどと色が違って見えるのは夜になってしまったからです。それだけ長いことヤスリがけしてたみたいですね。汗
それでは、いよいよモノグラムを手彫りしていきます。
デザインは例のごとく、何パターンかデザインした中から決めて頂いたモノグラムデザイン。
今回のモノグラムデザインにあたって頂いたご希望は『ダンディな感じ』。
ダンディ、、、。なんとなくイメージはあるけど、ダンディってどんな意味なんだろう。ふんわりしたままでは進めない面倒な性格の斎藤はリサーチ開始。
調べてみたは良いものの、「何これ!難しい。」明確な意味があるというよりも哲学的な思想といいますか、ものすごく噛み砕いて言うのであれば「趣味や装い、表現に自分なりの理想を持ち、それを行動指針にする。でもあくまでもさりげなく。」みたいな感じでしょうか?
難しいけれど、元から抱いていたなんとなくなイメージが正解なんだと言うことに気付くことができました。その感覚を一杯に心と頭にインストールしてデザイン。僕が考えるダンディを多角度から捉え、いくつかのパターンをご提案した中からお選び頂いたのが先ほどお見せしたデザインです。
このデザインに込めた意味は、「”ダンディ”を哲学という堅いイメージではなく、自分なりのスタイルでファッションを楽しむ考え方」と捉え、華やかさを重視しつつも華美になりすぎないように。さりげなくも強く。
その気持ちを込めるように手彫りをしていきます。
まずは表面彫り。
そして、幾度となく彫りを重ね深く深く。
よしっ!彫れました!!
ピカピカに仕上げ磨きを施したら、完成です!!!
こちらのシグネットリングのデザインを作り上げていく上で最も大切にしたことの一つは、なめらかで柔らかい雰囲気でありながらもフェイス部分のスクエアが映えるよう緩急をつけるということです。豊かなボリュームを感じさせつつもシュッとしているみたいな。
これを書いていて気が付いたのですが、今回も今までも、僕は相反することが相入れている状態に魅力を感じるようです。笑 きっと、シグネットリングが持つ深く長い歴史ミステリーを表現するには、そんな際(きわ)を攻め込み浸る感覚が大事なのかもしれません。
また意味不明なことを言ってしまいました。汗
裏面には、オーダーくださった方のラッキーナンバーがチラリと鎮座。
K18は、皆さんがゴールドと聞いて想像する色味かなと思います。まさに金色、黄金といった感じ。
ラッピングをしたら、僕が肌身離さず身に着けているシグネットリングでスタンプ。
これは、KUBUSの斎藤が制作からラッピングまで間違いなく行いましたという証です。
今回ご注文をくださったOさま、本当にありがとうございました!KUBUSの不器用なこだわりに共感してくださり応援をして頂けていること感謝しています。また、一生身につけられる宝物ができました!との最高に嬉しいお言葉、なんだかもう、、、嬉しいです。ありがとうございます!!!これからこのシグネットリングと過ごした時間が刻まれ、よりオリジナルなシグネットリングになっていくことを楽しんでもらえたら嬉しいです(^^)
今までもご注文くださった方から「宝物ができた」というお言葉をKUBUSは頂けることが多いんです。いやいや、むしろこちらの方が、一生の宝物となる経験をさせて頂くことができています。皆さんありがとうございます。僕の心の中は宝物でいっぱいです。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました!それではまた!!
KUBUS 斎藤
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