【Semi-custom made】Glayage KYOTO×KUBUS Hand Engraved Oval Signet Ring(Sv925) 「SK」+lightning motif(option)
こんにちは。KUBUSの斎藤です。
本日紹介をするのは、KUBUS製品をお取り扱い頂いている京都の素敵な靴磨き屋さん『Glayage KYOTO』さんにてご注文を頂いたシグネットリング。
ご注文くださった方とGlayage KYOTOさん、そして我らKUBUS(一人ですけど。笑)がコラボレーションするとどのようなシグネットリングが生み出されるのかご覧ください!制作背景も紹介していきますよ〜。
オーダー内容は、「Ovalシェイプ」「右手小指にご着用予定」「素材はSilver925」「手彫りするモノグラムは「SK」と稲妻マークを」。
制作を進めていくにあたって必要な、こうした基本的なオーダー内容とは別に、これまた大切なこともGlayage KYOTOの樺澤さんから伺うことができました。
詳細は3人だけの秘密( ̄∇ ̄)笑
なんですけれども、それじゃ読んでくださっている方には面白くないですので少しご紹介しますね。
例えば、ご注文くださった方のお好きなスタイリングや、シグネットリングをどのようなイメージで着けたいか、モノグラムデザインはどのような雰囲気でどのような意味を込めたいのかということまでお伝え頂けました!
単なるファッションとしてだけでなく、意味を持ってシグネットリングをご注文頂けることすごくすごく嬉しいです。
SとKのモノグラムデザインに追加をしていく”稲妻マーク”。これを対で描き、”バディ”のようにタッグを組んで協力をしていく、そんな関係性を表したいとのご希望を伺いまして、「稲妻にそういった捉え方も出来るのか!なるほど!でも、どう表現しようか、、、。」と、頂いたメールの内容を読みながら、僕の頭の中はぐるぐるぐる。
『品があるカッコよさ』といったことをベースにしつつ、そういった意味を込めていくというのが、今回頂いたオーダーの大きなテーマです。
考えていても仕方がないので、手を動かしていきましょう!
今回は、モノグラムデザインに頭を捻るよりも先に、まずはシグネットリング自体を作っていきます。モノグラムデザインとは違った作業をしている時に良いアイデアが浮かんできたりするんですよね。
たまにはこんな写真もいいかな?シグネットリング制作中の彫金机です。笑
沢山の物で一杯ですが、どれも必要な道具たち。(んーもしかすると必要ない物もあるかも。笑)
指輪という小さな物を作るのには、実はこんなにも多くの物が必要だったりします。これでも結構ミニマムな方だと思います。
こうして様々な道具の力を借りながら、一歩ずつ段階を経てシグネットリングは形作られていきます。それらを乗り越え、ようやく手彫りによって命を吹き込まれる準備が整ったシグネットリングの姿がこちら。
同じオーバルシェイプでも、号数やご着用頂く箇所等によって微調整をしていくので、その都度気をつける点や大切にすることは変わってきます。見た目にはハッキリと現れる訳ではないんですけれども、やっぱりそれをしなきゃオーダーメイドの意味がないですからね!
結局モノグラムデザインは、リング自体の制作中には良いアイデアが浮かばず、頭を抱えながら生み出しました。笑 そんな都合良く、良いデザインは描けないってことです。
何パターンかご提案した中からオーダーくださった方に選んで頂いたデザインがこちらです。
『バディ』の意味合いを稲妻マークだけでなく、「S」と「K」にも込めてみました。この「SK」はオーダーくださった方のイニシャルを表すものなので、そこにまでバディの意味を込めるのはおかしいかもしれません。でも、辛い時や悲しい時、最も近くで激励してくれたり、慰めてくれて肩を抱いてくれる存在の一人は自分自身なのかもしれないと思わずにはいられなかったんです。
それを表現するために、『鍵』を感じさせるようなアルファベットのデザインにすることで、「自分と自分、二人一組」「互いが互いのキーパーソン」「新しい世界への扉を開く鍵は自分自身が握っているのだ」というような意味を込めデザインをしていきました。
そして、こちらのモノグラムデザインを印象付ける大切なキーである『対の稲妻』。稲妻はジグザクとしたシルエットをしていることもあり、その配置やデザインを誤ると、”分断”を想起させてしまいます。そうなってしまっては、今回のテーマの真逆へ走ってしまうことになるので、そうならぬよう、イニシャルを表す「SK」のモノグラムを支えるように、そして意志表示をするかのように。そっと。でも、それと同時にしっかりと。強く。
ご注文くださった方がこのシグネットリングを見れば、なんだか癒されたり、慰められたり、力が湧いたり、原点に立ち返ることができるようなシグネットリングにしたいとデザインをさせて頂きました。
そんな想いが宿るように手彫りをしていきます。
「伝われ〜!」「宿れ〜!」
上手に彫れることと同じくらい、そんなことを念じながら彫っていきます。
僕の気がカラッカラになる頃、、、込め終えました!!
彫り終わった時にはもうヘロヘロです。ひと休憩したら、いよいよ仕上げ磨き。
「喜んでもらえますように」と願いながら。
よしっ!完成です!!!
”主張はしすぎないけど、強く持っている。” そんな力強さを感じるシグネットリングに仕上がりました。
制作年月とKUBUSサインを手彫りしたプレートと一緒にキュキュッとラッピングをしたら、僕がいつも身に着けているシグネットリングで「KUBUSの斎藤が制作をし、ラッピングまで行いました。」ということを証明するシーリングスタンプをして、いってらっしゃい。
あとは、Glayage KYOTOの樺澤さんからのご報告を待つのみです。ドキドキします。
おっ、連絡来た!!『デザインの時点でもよかったですが、実物を見るともっと良いですね!!』と仰っていましたよ〜と嬉しくて堪らないご報告を頂けました!!!
良かった〜!本当に良かった。
こんなことを皆さんに言うのはどうかとも思うのですが、やっぱり物作りって苦しい時間がすごく長いんです。全てをただ単に選択できるようにしてしまえば、モノグラムだって用意されたフォントから選んで頂いたアルファベットを何も考えず彫っていくような仕組みにすることもできます。
それなら早くお届けできるし、制作効率だって良くなります。「あー。なかなか描けない。作れない。」と頭を抱えることもなくなるでしょう。
でも、それじゃつまらないと思うんです。非常にツマラナイ。KUBUSがやる必要ない。(他がやればいい。おっと毒吐いた。笑)
オーダーくださった方にはお待たせをしてしまうことにもなってしまいますが、「KUBUSで作って良かった」と思ってもらえるのなら、僕のそんな苦労は苦労ですらないはずです。
一人でやってるから時間はかかっちゃうし、良いモノグラムデザインが描けない時はもうほんとに描けない!笑 そうすると作業は止まっちゃう。一旦他の作業をすればいいのかもしれないけど、僕の頭と心は一度取り掛かった作業を中断して他に移れるほど器用にはできていません。
でも、「きっと必ず」ともがいていれば、こうして感動して頂けるものを生み出すことができるから、僕は進んでこの道を行きます。
なんだかアツく語ってしまいましたね。
オーダーくださったKさま、ご注文本当にありがとうございました!ファッションとしてはもちろん、いつでもそばに寄り添ってくれる、心強い『バディ』として、たくさんの時間をこのシグネットリングと過ごして頂けたら嬉しいです。
Glayage KYOTOの樺澤さんがKさまの最高に格好良いご着用写真をInstagramに掲載してくださったので、皆さんにもお裾分けです。
やっぱり、着けてくださっているとシグネットリングがより輝いて見えますね(^^)
最後まで読んでくださりありがとうございました!
それではまた!
KUBUS 斎藤
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