これまで生きてきた証とご自身の信念を表すためのシグネットリング
こんにちは。KUBUSの斎藤です。
僕が住む神奈川県は随分と暖かくなってきて、花粉症で毎日顔中ビシャビシャです。時期的にピークは越えているそうですが、花粉の飛ぶ量が減っていても飛んでいれば症状が出るのは一緒なので早く終わって欲しいものです、、、。
それでも冬の寂しげな色合いから一転、近所の山やお家のお庭などのあらゆる所が色付き始め、今年も春がやって来たのだとワクワクしながら過ごしています。
「せっかくの春を逃すものか!」と、薬とマスクとサングラスで完全防備して近くの神社までカメラ片手にお散歩へ行ってきました。
色んなお花たちが春の到来を喜んでいて、中でも特に感動したのがこの八重咲きの椿。
嘘みたいに均等でこれ以上ないくらい優しい色で、自然の美しさと健気さに胸を打たれました。本当に素晴らしかった。
調べたところによると「乙女椿」と呼ばれる品種だそうで、なんと名前も可愛らしいこと!僕が行った時には他にも様々な椿が満開でしたが、もう少ししたら桜も見頃になりそうでした。また頃合いを見て散歩してこようと思います。
今回のブログでご紹介するのは『これまで生きてきた証とご自身の信念を表すためのシグネットリング』。50歳を迎えられた記念に、これまで歩んできた人生を祝し、そしてこれからの人生を歩んでいくための記念の品としてご依頼を頂きました。
リングゲージの貸出サービス(『リングゲージの貸出について』)などをご利用いただきながらメールで打ち合わせを重ねていき、こちらの内容で制作をさせていただけることとなりました。
- 形状:Oval
- フェイスサイズ:13mm×11mm
- 素材:K9YG
- 手彫りモノグラム彫刻:「TE」”筆記体をもとにした流れるようなデザイン”
まずはシグネットリング本体の造型作業から。
それと同時並行的にモノグラムデザインの作成を進めていきました。
きっと普段からKUBUSを見てくださっている方にとっては、KUBUSのシグネットリングに彫刻されているのは特別な事情がない限り各ご依頼ごとに一からオリジナルでその方だけのために作ったデザインだということが当たり前になっているのではないかと思います。
※”特別な事情”とは、例えばご依頼くださった方がご自身で作成されたデザインの彫刻をご希望の場合や、一般的に広く用いられている既存のフォントを彫刻ご希望の場合などです。
そして、そこだけではありませんがそこにKUBUSのシグネットリングならではの魅力の一つがあると感じていただけているのではないかと思います。
もちろん制作している僕自身もそう思っています。ですが、日本のシグネットリング界を見回してみると、彫刻デザインを各オーダーごとにオリジナルで、それも意味や想いを表現しながらデザインを作成しているところは僕の知る限りほとんどありません。(全てを把握しているなんて思っていないから”ほとんど”と含みを持たせましたが、本当はKUBUSしかいないんじゃないかと思っています。笑)
これは何も「どうだ、KUBUSすごいだろ」と言いたいのではなくて、そのような状況だから一つ一つがオリジナルの彫刻デザインであると信じてもらえていないのか、オリジナルの彫刻デザインを描くのが簡単なことだと思われているのかは分かりませんが、「デザインを見てからオーダーするかどうか決めたい」などと問い合わせが来ることがあるんです。
以前からそういった問い合わせはちらほらありましたが最近特に多く、どうしてだろうと考えてみました。もしかすると、先述のような特別な事情を除いた全てのご依頼でオリジナルのモノグラムや紋章等のデザインを作成しているのがKUBUSの中では当たり前になってしまっていて、最近はそれを打ち出してアピールするようなことをしていなかったからなのかもしれません。KUBUSの外の世界では全く当たり前なんかじゃないのに。
だから、「デザインを見てからオーダーするかどうか決めたい」などと言われた時には「お金を払ってくれるか分かってからデザインを描くかどうか決めたい」なんて言わず(あまりにもリスペクトに欠けると感じた時はそれに似たようなことを言っちゃったこともあるような気がするけれど)、事情を伝えてお断りするようにしています。
なるべく正しく認識されるためにも、制作者として尊重してもらえるようにするためにも、時には説明的にならなければいけないなと思っています。僕の中では結構アピールしているつもりなんですけどね。それでもまだ足りないのかと反省中です。
尊重も注文もしてくれない人からの問い合わせに消耗してしまう時もありますが、実際にご依頼をくださる皆さんのほとんどはそんなことはありません。今回のブログで紹介しているシグネットリングをご依頼くださった方も人の想いを形にしているKUBUSの姿勢に共感してくださり、人生における節目を記念する品の制作をお任せいただきました。実際にご依頼をくださるのはそうした方々ばかりだから自信を持って制作を続けていられます。本当に感謝です。
話が少し逸れてしまいましたね。KUBUSに想いを託していただき作成したモノグラムデザインがこちらです。
ご依頼をくださった方のイニシャル「TE」のモノグラムを作成させていただきました。
KUBUSのモノグラムについて説明をした「モノグラムの手彫り彫刻」で言うところの『筆記体をもとにした流れるようなデザイン』は、曲線を多く用いて描いていくため、優しさや柔らかさ、軽やかさなどを感じさせるモノグラムになりやすい特徴があります。ただ、今回のご依頼のテーマである”これまで生きてきた証”や”自分の信念”を表すシグネットリングには、そうした特徴を活かしたデザインでは相応しくありません。
そこで、「T」と「E」のどちらも線幅に緩急をつけて描き、それに加えて重心を低めに置くことで、曲線を主体に用いる方法であってもどこかどっしりと腰を据えたようなデザインに描いていきました。腰を据えたようなデザインでも、曲線を主体にしていることによってずっとそこに留まって「絶対にここを動かん!」といったような頑固な様子ではなく、いつでもスッと立ち上がって歩き出せる軽やかさも感じられるデザインとなっているのがミソです。
いざ、手彫り彫刻開始!古くからシグネットリングへ彫刻するのに用いられてきた伝統的な技法で、独自に作成した世界で一つのモノグラムを刻み込んでいきます。
無事に彫刻が完了しました。
仕上げの研磨をしたらいよいよ完成です!!
ご依頼をくださったEさま、この度は本当に有難うございました。『理想通り』とのお言葉を頂けてとても嬉しいです。あまり多くのことはお伝えいただいていなくても、Eさまのシグネットリングに対するお気持ちやKUBUSを信頼・期待してご依頼を頂けたことがメールに綴られているお言葉の端々や行間からしっかりと伝わっていました。それに応えたいと精一杯制作したシグネットリングがこれからのEさまの人生のそばに置いていただけることを非常に嬉しく、そして有り難く感じています。共に過ごす時間を重ねるほどに、Eさまにとってこちらのシグネットリングが更に特別な意味を持っていくことを願っています。
これからもお一人お一人と向き合い、一つ一つ丁寧に制作を続けていきます。僕が大好きなシグネットリングを大切に想ってくれる人たちのために。
今回のブログも最後まで読んでくださりありがとうございました!こちらのシグネットリングを彫刻している映像を『Video』ページに掲載していますのでよかったらご覧ください。
KUBUS 斎藤
【Gallery】Hand Engraved Oval Signet Ring(K9YG)「TE」
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