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2023-06-01

オーダー受付を再開します

彫刻台とシグネットリング

こんにちは。KUBUSの斎藤です。

お待たせしました。本日よりご依頼受付を再開させて頂きます!

普段以上に自らを追い込んで毎日制作に集中していたこともあり、ご依頼受付の一時休止を発表してからの4ヶ月はあっという間でした。本当ならご依頼頂いている全ての方にシグネットリングをお届けできてから再開をしたかったのですが、これを生業としている以上いつまでも受付を止めてしまっている訳にはいきません。まだまだお待たせをしてしまっている方も多くいらっしゃいますが、日々一つ一つ魂を込めながら制作をさせて頂いておりますので今暫くお待ち頂ければ幸いです。必ずや特別なシグネットリングをお届けします。

ご依頼受付を休止しているしているような状態にも関わらず、『再開したらオーダーさせてください!』『いつまでも待っています!』といったご連絡を沢山頂きました。また、既にご依頼を頂いていてお待たせをしてしまっている方からも『時間がかかることは重々分かっていますから、心身のケアもしっかりしてくださいね。シグネットリングを着けられるのを楽しみにしています!』などと温かいお心遣いも沢山沢山頂きました。きっとそうしたご連絡を頂いていなくとも、連絡をすることで返事をしなきゃと思わせてしまうだろうからと僕のことを気にして優しく待ってくださっている方々もいらしゃると思います。皆さん本当に有難うございます。

この4ヶ月制作だけに集中できる期間を設けさせてもらえたおかげで、いつもよりも制作ペースを上げることができたことはもちろん、今後どのような体制にしていくべきかをじっくりと考えることもできました。

そこでご依頼受付再開にあたって、今後のスタイルをお伝えしようかと思います。詳細は後ほど書くとして、まずはどのような姿勢でいくかをシンプルに。

  • 打ち合わせ中に「この方はオーダーする気がない」と判断したり「この方には作りたくない」と感じた時点で対応を終了します。
  • その分尊重する気持ちを持ってお問い合わせやご依頼をくださる方々のためだけにKUBUSは時間を使っていきます。

態度を表明できたところで、それを決断するに至った経緯をお伝えします。

これまではこちらから選別するようなことをしたくないからご依頼を頂けるのなら基本的にどなたにでも制作をさせて頂いてきましたが、創り手を尊重する気持ちを感じられない方もごく一部ですがいらしゃいました。それでも”ご依頼を頂いた”というポイントだけを見て、こちらはそこに敬意を持つための努力をし、その他の違和感には目を瞑って制作をすることもありました。もちろん、その違和感を察知していたにも関わらずご依頼を受けてしまったこちらの責任ですが、その度にクリエイティビティを削られる経験をしてきました。

それは制作中だけに留まらず、打ち合わせメールひとつとってもそうです。

具体的な事例を挙げると、数ヶ月の時間をかけて打ち合わせを行い、その間に参考写真を何枚もお送りし、「こうした場合はどうか」と聞かれる度に見積書を何枚もお送りし、その後に急に返信がなくなってしまうようなことがありました。

その他にも似たような経験を何度もしてきましたが、何もご依頼確定に至らなかったことが問題なのではありません。皆さんそれぞれ様々なご事情があるでしょうから結果的にご依頼を頂けなくとも、ご丁寧にご連絡をくださる方もいらっしゃいます。

例えばこんなシーンを想像してみてください。

自らでデザインを作成し、自らで作った服を販売している街の洋服屋さんがあったとします。数ヶ月間お店に来る度に何着も試着をして「これいくらですか?」「この部分をあんな感じに作れたりしますか?」と質問を重ねた挙句、最後は何も言わずにお店から出て行ってしまった。あぁ、あの時間があったらオーダーしてくれた方々の洋服作れたのに、、、。

実店舗とメールでの打ち合わせでは違うと思われる方がいらっしゃいましたら、それは大きな間違いです。どちらであっても人が対応していて、制作の手を止め打ち合わせと向き合っているのですから。

何もKUBUS斎藤のことを崇めて欲しいだなんてことを言いたい訳じゃない。そうした創り手の誠意を慮り、尊重して頂きたいのです。「創造する」という行為にリスペクトがなければ成り立ちません。

だから、これからは「この方はオーダーする気がない」と判断した時点で対応を終了し、「この方には作りたくない」とこちらが感じてしまうような方からのご依頼は受けません。

お互いに尊重の気持ちを持って制作させて頂ける方だけのシグネットリングを創っていきます。そうした方のためなら、どれだけ時間がかかっても打ち合わせや制作をさせて頂きます。

こうした話をする時に心配なのが既にご依頼をくださった方に「自分は大丈夫だったかな」と思わせてしまうことです。いつも言っていますが、KUBUSにご依頼をくださる大多数の方はもう本当に素敵な方ばかりですからね?そうした方ほど心配をさせてしまうだろうから、こんな口うるさいこと言いたくなかったけど、しっかりと姿勢を表明しておかなければ皆さんに迷惑がかかってしまう、それを防がなければとこの機会にお伝えしました。

KUBUSと同じスタイルでシグネットリングを制作している所は僕の知る限り世界のどこにもありません。前例がないから、壁にぶつかりながらその度に「どうしたら大切に握り締めていることを手放さず創り続けていけるか」を判断基準にこれまでも試行錯誤を重ねてきました。

大切にしていることを手放さないために頑固に、手放さずに済むのなら柔軟に。

これからもKUBUSスタイルで突き進んでいきます。


KUBUS 斎藤

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